もし、遺言を作成していたら・・・。


遺言がなかったために、大変なことになってしまった事例についていくつかご紹介します。

(事例1) 妻が住む家を失った!

ご主人、奥様、長男、長女の4人家族。ご主人が亡くなり家と預貯金がご主人の財産でした。ご主人は生前、奥様に「自分が死んだらこの家は自分(奥様)にあげるから、預貯金は子供たちと平等に分けてくれ」と言っていたとの事でした。

しかし、長男夫婦は「お母さんと同居して一緒に暮らすから」と言って、ご主人が亡くなったときに自宅を長男の名義にするよう要求して、奥様はそれに応じました。

ところが、数年後長男のお嫁さんとの関係が悪くなり奥様は追い出されるように家を出ました。長女宅にしばらく身を寄せていましたが、慣れない土地でなかなか馴染めず再び家を出て、友人宅やホテルを転々とする不安定な生活を送ることになってしまいました。

預貯金を長男に取られてしまったため、老人ホームに入居することもできず、何とか年金で生活費をまかなっていますが、これから先がとても不安です。

(事例2) 夫の兄弟から財産を要求された!

50代の女性が、不慮の事故で夫を亡くされました。子供さんがいなかったため、妻だけでなく夫の弟も相続人になりました。夫のご両親はすでに死亡されていました。弟は遠方に住んでおり、ほとんど交流がなかったので、妻は弟が相続を放棄してくれるとばかり思っていました。

しかし、数か月後、弟の代理人と名乗る人物がきて、弟には財産の4分の1を相続する権利があると主張しました。財産のほとんどが不動産なので、妻は義理の弟に財産をわけるために自宅を売却する必要があり、とても困っています。

(事例3) 銀行からお金を引き出せない!

ご主人が他界された後、妻が生活費を下ろそうと銀行に行きました。窓口でご主人が亡くなったことを告げると、銀行の窓口の担当者にお悔やみを述べた後、「ご主人が亡くなったので口座は使用できなくなります。お金を引き出すには相続人全員の実印が押印してある遺産分割協議書で手続きをしてもらう必要があります。」と言われました。

遺産分割協議のためには相続人が全員そろって話し合いをする必要がありますが、実はこのご夫婦には数年前に家出をして連絡のつかない長男がいます。

妻は、家庭裁判所で財産管理人を決めてもらえば、相続手続きができると聞きましたが、手続きには数か月かかるそうです。すぐにお金を引き出せないことがわかって、妻は途方にくれてしまいました。

(事例4) 財産の内容がわからず相続手続きに時間がかかる!

父親が5年前に亡くなり、母親も最近他界した男性。葬儀が終わった後、姉と今後のことを話し合いましたが、父親がなくなった時には母親が財産のすべてを相続していて、姉弟ともに自宅とは離れた土地で生活していたため、実家の財産の内容まで把握していませんでした。母親がどの金融機関に口座をもっていたのかをつきとめるだけでもひと苦労です。

また、金融機関ごとに相続手続きの方法が異なるため、すべての手続きを終えるのに半年以上かかってしまいました。もしこれで姉弟の仲が悪く、話し合いがまとまらなかったらさらに時間がかかったことでしょう。

遠方で仕事を休んで手続きをすすめなければならず、時間と労力を費やすことになりとても大変な思いをしました。

(事例5) 内縁関係の相手が財産をもらえない!

数年前に妻を亡くした男性が、ある女性と内縁関係になりました。男性は「もし自分に何かあっても、女性と仲のいい自分の子供たちが女性の面倒をみてくれるから大丈夫だろう」と考えていました。

しかし、男性の急死後、子供たちは女性にマンションを明け渡すように要求しました。入籍していない女性に相続権はなく、子供たちともめたくないと思った女性は家を出ていくしかありませんでした。

 

遺言のメリットは

 

これらの事例にある問題点を

遺言を作成することで解決できることです。

 

遺言には、「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」「危急時における特別方式の遺言」があります。一般的には「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」が利用されています。二つの遺言のメリット、デメリットは次のとおりです。

  メリット

デメリット

自筆証書遺言

1.自分で書けて手軽に作成できる

2.証人も必要なく費用が安くすむ

3.認印でOK

4.内容が誰にも知られない

 

 

 

 

1.自分で書く必要がある

 (代筆やワープロ不可)

2.様式不備で無効になる場合がある

3.遺言者が保管するので、偽造や紛失、

  盗難の恐れがある

4.死後発見されないことがある

5.開封に家庭裁判所の検認手続きが必要

 (1~2か月かかる)

公正証書遺言

1.公証人が作成するので様式不備で無効に

  なる心配がない

2.原本を公証役場で保管するので偽造や紛失

  の心配がない

3.検認手続きが不要ですぐに開封でき、すぐ

  に相続手続きができる

4.寝たきりや目が見えなくても作成できる

 

1.公証人と証人を依頼する手間と費用が

  かかる

2.内容が公証人や証人に知られる

3.遺言書は実印と印鑑証明書が必要

 

 

 

 

遺言を作成するにあたって、自筆証書遺言と公正証書遺言のどちらがいいか迷う人がいるかもしれません。自筆証書遺言に伴うリスクには

 

・長期間保管するうちに紛失したり、相続人に都合の悪い内容は書き換えられたり、破棄される恐れがある

・書式や内容に間違いがあると遺言が実行できない

・相続発生後、家庭裁判所の検認手続きが必要なので、相続手続きに時間がかかる

・本人の自筆かどうか親族間で争いになることがある

 

などがあります。自分名義の財産がほとんどなく、相続手続きが遅れても遺族の生活に影響がない場合、病気や高齢で時間があまりなく、公正証書遺言をつくる時間がなさそうな場合など自筆証書遺言でもかまわないケースもありますが、遺族がもめる可能性のある遺言書を作成するときは、公正証書遺言を作成されることをおすすめします。

公正証書遺言にした方がいいかをチェックリストでチェックしてみてください。

(公正証書遺言作成チェックリスト)

 □ 自分で遺言書を作成するのに不安があり、確実な遺言書を作成したい

 □ 預貯金や不動産など自分名義の財産がある

 □ 自分に何かあったら、遺族がすみやかに相続手続きできるようにしたい

 □ 第三者に財産を遺贈・寄付したい

 □ 婚外子の認知など相続人の利益を損ねるような遺言をしたい

 □ 遺言書の保管場所がない

 □ 病気や高齢により自筆証書遺言が作成できない

 □ 何度かの結婚で子供が数人いて、相続人同士で話し合いがつかなそう。

 □ 子供たちの仲が悪い。

 □ 自分に何かあった時、残されたペットが気がかりなので、知人にお世話をお願いしたい。

上記のチェックシートでチェックがある方は公正証書遺言を作成される事をおすすめします。

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