遺言を作成する時に知っておきたい用語集


 遺言を作成する際に是非知っておきたい用語についてまとめました。知りたい用語にカーソルを合わせてクリックしてみてください。


ーあ行ー

遺産分割協議【いさんぶんかつきょうぎ】

 遺産の分け方について、相続人が全員で話し合って決めること。話し合いで全員合意に達したら遺産分割協議書を作成し、相続内容にかかわらず、相続人全員分の署名と実印の押印が必要になります。

遺贈【いぞう】

遺言により、特定の人に財産を与えることをいいます。一般的に「相続」との言葉の使い分けとして、「遺贈」は法定相続人以外の第三者を対象に無償で財産を与える場合に用います。

遺留分【いりゅうぶん】

法定相続人が最低限主張できる相続割合の権利。たとえば、配偶者や子は相続財産の2分の1について、遺留分を主張できます。兄弟姉妹には遺留分はありません。

遺留分の減殺請求【いりゅうぶんのげんさいせいきゅう】

相続人が遺留分について侵害され、それを下回る相続しかできなかった場合、その分を取り戻すための請求のこと。請求期限は、相続開始、もしくは遺留分侵害の事実を知った時から1年以内。また知らないままでも、相続開始から10年が過ぎてしまうと権利は消滅となります。

遺留分の放棄【いりゅうぶんのほうき】

相続人が自分の持つ遺留分の権利を放棄すること。被相続人の生前に放棄する場合は、家庭裁判所の許可が必要です。

印鑑証明【いんかんしょうめい】

書類に押した陰影が、あらかじめ届けてある印鑑(実印)と同じであるという証明書のことです。押印した者が本人に間違いないことを確かめるためのものです。



ーか行ー

検認【けんにん】

相続発生後、家庭裁判所で行われる遺言書の存在や内容を確認する手続きのことです。封印のある遺言書は、相続人らの立ち合いの上、開封が行われます。これは遺言書の内容を明確にして遺言書の偽造・変造を防止するための手続きであり、遺言の有効無効を決めるものではありません。

公証人【こうしょうにん】

裁判官・検察官・弁護士・司法書士・法務局長など、実務経験のある法律実務家の中から、法務大臣が任命する公務員。全国各地の公証役場で公正証書の作成や私署証書(私文書)の認証を行います。

公証役場【こうしょうやくば】

公証人が日常業務を行う公務所。法務大臣から指定された地に設置されており、全国に約300か所あります。

固定資産税評価証明書【こていしさんぜいひょうかしょうめいしょ】

土地や家屋などの固定資産の評価額が記載された書類。市区町村役場の窓口で取得することが可能です。


ーさ行ー

祭祀承継者【さいししょうけいしゃ】

位牌や仏壇、墓地や墓石などといった先祖のまつりごとを催すために必要な用具などを一般の財産とは別に受け継ぎ、それを主宰する者のことです。

失踪宣告【しっそうせんこく】

生死不明者を法律上死亡したものとみなす制度です。従来の住所又は居所を去り、その生死が7年間明らかでない不在者(普通失踪)、または戦争、船舶・航空機事故、震災などの危難に遭遇後、生死が1年間明らかでないとき(危難失踪)は、申し立てにより家庭裁判所は失踪宣告をすることが出来ます。

受遺者【じゅいしゃ】

遺言によって遺贈を受ける指定がされた人。受遺者は遺贈を受けることも、放棄することもできます。※遺贈する人のことは「遺贈者【いぞうしゃ】」といいます。

証人【しょうにん】

ある事実・事柄について、それを証明する人。公正証書遺言を作成する際、証人2名の立ち会いが必要になります。

推定相続人【すいていそうぞくにん】

配偶者、子、尊属(父・母・祖父・祖母)、兄弟姉妹といった、民法で相続人の地位を与えられている法定相続人のうち、最優先順位の人。実際に相続権がある人。

相続人【そうぞくにん】

相続発生により、民法で定められた相続の権利がある人。「法定相続人【ほうていそうぞくにん】」ともいいます。

相続放棄【そうぞくほうき】

相続人が遺産の相続を放棄すること。負債などマイナスの財産が多い場合などに使われます。相続放棄する場合は、口頭だけではなく、必ず家庭裁判所に申述しなければなりません。また、相続開始前の相続放棄は出来ないことになっています。


ーた行ー

代襲相続【だいしゅうそうぞく】

本来の相続人である人が死亡していたり、廃除されたりした際に、その子どもや孫など(直系卑属【ちょっけいひぞく】)が代わって相続人になる制度です。※相続放棄の場合は、代襲相続は発生しません。

直系血族【ちょっけいけつぞく】

本人の祖父母・父母・子・孫など直系の関係がある血縁者のことです。なかでも実父母・実祖父母・実曽根祖父を「直系尊属【ちょっけいそんぞく】」といいます。


ーな行ー

内縁関係【ないえんかんけい】

事実上は夫婦同様の所帯を持ちながら、婚姻届けを出していないために法律上の夫婦とは認められていない関係のこと。「事実婚」ともいいます。

認知【にんち】

婚姻関係のない男女の間に生まれた子について、法律上の親子関係を発生させることです。


ーは行ー

廃除【はいじょ】

被相続人の意思に基づき、家庭裁判所の審判によって推定相続人の持っている相続権を失わせる制度のことです。生前の申し立てのほか、遺言によっても可能です。ただし、実際に家庭裁判所の審判で廃除が認められた事例は少ないです。

被相続人【ひそうぞくにん】

財産を相続される人。相続人が相続によって継承する財産や権利義務の、もともとの所有者。

附言事項【ふげんじこう】

 遺言書の最後に書く、遺言を書いた経緯や理由、感謝の言葉など、相続人たちに向けて残す私的なメッセージのこと。附言事項に法定な効力はありません。

不在者財産管理人選任【ふざいしゃざいさんかんりにんせんにん】

 不在者に財産管理人がいない場合に、不在者自身や不在者の財産について利害関係を有する第三者の利益を保護するため、家庭裁判所が申し立てにより、行うことができる処分。それにより選任された不在者財産管理人は不在者の財産を管理、保存するほか、家庭裁判所の権限外行為許可を得た上で、不在者に代わり遺産分割、不動産の売却などを行うことも可能です。

負担付遺贈【ふたんつきいぞう】

 財産を遺贈する見返りに、受遺者に一定の義務を課すこと。義務を履行しない場合は、相続人などが家庭裁判所に、「遺言の取消し」を申し立てることができます。


ーや行ー

遺言執行者【ゆいごんしっこうしゃ】

 遺言を執行する権限を持つ人のこと。相続人の代理人として相続財産を管理し、必要な手続きを行う権利や義務があります。未成年者と破産者以外なら誰でも遺言執行者になれますが、預貯金の解約など金融機関の手続きなどもあるため、相続人や受遺者などといった利害関係者のない弁護士や税理士、司法書士、行政書士などの専門家に依頼したほうが賢明です。

養子縁組【養子縁組】

 親子の血縁がない者同士を、双方の合意に基づいて法的に親子関係にすること。相続税の節税目的での養子縁組が行われたため、現在は養子の数に制限があります。